2011年2月28日月曜日

「脱税できない」はデメリット?

「社会保障と税の共通番号制度」に関する議論が過熱している。そんな中行われた国会議員のとある会合で、番号制の税務分野での活用について議論していた最中の出来事。出席議員の1人が「脱税は出来なくなるけれども、それ以上にメリットはある!」と発言。脱税を“是”とする発言に場が凍りついたものの、お仲間だけの会合だったので、議論はすぐに元のペースに。おそらく議員は、節税と言いたかったのだろうが、あまりにも痛い間違いである。

番号制には、「脱税・租税回避の防止」という目的が間違いなくある。導入により脱税・租税回避は減るだろうが、一方で、この議員の言わんとしていた通り、社長さんの節税を難しくする可能性も含んでいると思う。本紙では今後、番号制が節税に与える影響を詳しく検証していきたい。

2011年2月21日月曜日

イータ君は夢の世界の住人?

生年月日は平成16年10月1日、出身地は東京都千代田区霞が関。身長約165cm、体重ひみつ、男の子、未婚。

国税電子申告・納税システム(e-Tax)のキャラクター「イータ君」のプロフィールだ。確定申告期にはあちこちのイベントに引っ張りダコなイータ君。国税当局のキャラクターとしてすっかり存在が認知されてきた。

ところで、キャラクター界の先輩である世界一有名なとあるネズミなどは、子どもの夢を壊さぬよう同じ時間に2体以上人前に出てきてはいけない決まりとなっているのは有名な話。同様に、イータ君も同じ場所に2体同時に登場してはいけないらしい。某税務関連団体が、イータ君の着ぐるみを複数作成したところ、この着ぐるみについて「複数体同時に写真に写ってはダメ」というお達しがあったという。

2011年2月7日月曜日

税の取り合いが起こる?

「社会保障と税に関する共通番号制度」の導入をめぐり、地方自治体にある種の期待が渦巻いている。
地方税は国税と連動しているものも多く、これらに関連する所得情報などは自治体でも把握している。しかし、国税当局のみが保有する所得や資産に関する情報も多く、地方税の徴収の現場では「国税に先を越された!」というケースが存在していた。
ところが、番号制度が導入され所得や資産の情報が共有されれば、徴収においてまったく同じスタートラインに立てるわけだ。税金の滞納処分には「先着手の原則」がある。そのため、番号制の導入を機に、滞納処分の競争が発生することを懸念する声も。ある自治体職員は「滞納処分の競争が納税者を追い詰めることにならなければいいけど・・・」と不安を漏らしていた。