2010年12月27日月曜日

e-Taxにも駆け込み需要!?

昨年は「駆け込み需要」の年だったように思う。エコカー補助金の申請受け付けが9月に終了し、終了直前には飛ぶようにクルマが売れた。また、10月にはたばこ税が引き上げられ、コンビニなどでは「カートン買い」する姿も。そして11月末、政府の家電エコポイントが大幅縮小され、ここでも、テレビやエアコンの大きな駆け込み需要が生まれた。
そんな「駆け込み需要」のトリを飾るのが、「電子証明書を有する個人の電子情報処理組織による申告に係る所得税額の特別控除」だ。いわゆる「e-Taxの5千円控除」だが、税調はこのほど制度の縮小を決定。控除額が平成23年分の申告については4千円、同24年分の申告については3千円となる。つまり、5千円の税額控除が受けられるのは、昨年分の確定申告が最後。「今年がラストチャンス!」といったPR、あると思います。

2010年11月29日月曜日

床暖房を隠せ!

空前といわれる規模の住宅ローン減税が行われ、これを機会にと持ち家やマンションを購入する人は少なくない。この際、不動産会社によっては、「床暖房があると言ってはいけない」といった“裏”マニュアルを教えているところもあるという。固定資産税対策のためだ。
地方税の1つである固定資産税は、家を購入した場合、土地と家屋と別の算定方式によって算定されるが、家屋は再建築価格という理論上の建築価格を算出することで決定する。
再建築価格を算出するために役所から固定資産評価員が派遣されてきて、調べなければ分からない内装などのチェックを行う。その際、床暖房があることを伝えると、資産として見なされ税率アップの要素とされてしまうのだ。
これを見越して、不動産業界では「床暖房の有無について聞かれたら“ない”と答えた方がいい」といった話が、口から口に広がっているという。床暖房については図面には表れないため、口で否定すればバレないというわけだ。

2010年11月15日月曜日

増えるイータ君レアグッズ

税を考える週間が11 日からスタートし、全国的に税務署と関係民間団体協力のもと、各種イベントが実施されている。
国税イベントに花を添えるのが、e-Tax のキャラクター・イータ君だ。
カドのなめらかな四角い顔に目立つ蛍光グリーン、丸みを帯びた体つき。最近はイータ君の着ぐるみが登場すると、親子連れが一緒に写真を撮るなど、ゆるキャラとしての活躍ぶりにも注目される。
キャラクターといえばグッズが付きもの。
イータ君も、実はさまざまなグッズ展開をしている。大小ぬいぐるみのほか、うちわ、携帯ストラップ、コースターなどなど。「そんなの売ってるの見たことないよ!」という人もいるかもしれないが、その通り。これらは主に関係民間団体が中心となって製作・配布するもので、非売品のレアグッズだ。

2010年11月8日月曜日

議論のまとめ役も大変

民主党の税制改正PTは、PT役員会からの説明(省庁などからのヒアリング)→議員からの意見・質問→古本伸一郎事務局長による回答という流れで行われる。
議員からは毎回、多数の建設的な意見・質問が飛び出すのだが、言いたいことだけわめき散らす議員が多いのもまた事実。
環境税が議論のテーマなのに「法人税は下げるな」とだけ発言する議員もいれば、名前を名乗らなかった財務省担当者に「君たちは幽霊なのか」と、妙なこだわりを見せる議員などバラエティーに富んでいる。
このような議員は大抵、言いたいことを言い終えると帰ってしまう。古本事務局長の回答も聞かずにだ。
党内にはいまだ「税制論議の場がない」という議員もいるが、自分の意見に対する回答すら聞かずに帰っておいて「議論の場がない」とは、運営サイドはたまったものではない。

2010年11月1日月曜日

『ナサケの女』

 今期の新ドラマとして、テレビ朝日系列で『ナサケの女~国税局査察官~』がスタートした。米倉涼子が東京国税局の査察官として脱税者に立ち向かうというもので、見どころは「毎回のコスプレ」らしい。とりあえず初回の視聴率は17.6%と上々の立ち上がりとなった。さらには、日本テレビ系列でも篠原涼子を主演に据えて会計検査院職員を扱った『黄金の豚―会計検査庁特別調査課―』がスタート。なぜか役所ものドラマが大流行中だ。
 また、双方のセリフやコピーがすごい。『ナサケの女』は「脱税するやつは、日本の道路を歩くな」、『黄金の豚』は「税金を食いものにする悪党どもへ。『カネ返せ』」と権高。不況でたまるうっぷんを、脱税者や不正会計を行う公務員にぶつけ、すっきりとしたい――という世相の表れなのだろうか?

2010年10月25日月曜日

目線には気を付けて!?

 猛暑となった今年の夏。税理士事務所の女性スタッフも世間同様薄着だった。
 取材で訪ねた某税理士と応接室で話をしているとき、「ここは安心できる」とポツリ。先生に「どういうことですか」と尋ねると、「うちのスタッフは若い女性が多いから、この季節は下手に目が合うとイヤな顔をされる。つまり、夏は薄着だから、変なところを見ていると勘違いされやすいんだよ。セクハラと言われても困るしね」と、相当気を使っている様子。
 そのため、女性職員がヒソヒソ話をしていると、自分のことを言っているのではないかと気になってしょうがないらしい。
 この税理士「だから夏は、できるだけ顧問先やセミナーなどに参加して、事務所に居ないようにしている」と言う。確かに、夏はスカートの丈は短いし、胸元も開いているので目線は気を付けないといけないと思った。

2010年10月18日月曜日

地球の裏側でも愛人はツラいよ

チリの鉱山落盤事故で、地底に閉じ込められた作業員33 人全員が、奇跡の生還を果たした。涙を流し家族を抱きしめる人、雄たけびを上げながら地下の鉱石を〝お土産〞に持参した人などさまざまだったが、ある意味最も注目されていたのが21 番目のヨニ・バリオスさん。
バリオスさんは事故後、愛人の存在が発覚し世界中でネタに。妻は夫との再会を拒否、出迎えたのは愛人の女性だけ。本人には思いもよらぬ「公開修羅場」となった。
チリの大統領夫人も妻の拒否に理解を示したというから、愛人の女性にとってはなんともツラい状況だ。公の場での愛人の扱いは、日本でも同じようなもの。日本では相続においても、正式な遺言がある場合などを除き、愛人は財産を相続する権利がない。愛人の地位は〝救出困難〞だ。

2010年10月12日火曜日

税理士事務所にも税務調査が…

 秋といえば税務調査シーズン。一般企業だけでなく、税理士事務所にも税務調査は実施される。年間を通じて件数的には少ないが、調査官も相手が税の専門家となれば、事前準備にも通常の調査より自然に力が入るというもの。
 かつて、関西の税理士は、税務署から調査の日時を知らされると、「珍しいから」と、仲間の税理士に声をかけ、見学させた。仲間の税理士も、税理士事務所の調査は経験がないため、喜んで来たという。税務署の調査官に対しては、仲間の税理士が同席していることが無言の圧力になったことは間違いない。
 この税理士、それを狙ったわけではないが、調査官にはあまり良い印象を与えなかったようだ。結果的に、「交際費が売り上げ、同規模事務所より極端に突出しているとして修正申告になった」という。

2010年9月22日水曜日

TVドラマでイメージアップ?

10 月から国税査察官を描く新たなテレビドラマが始まる。主演女優のコスプレが売りだそうで、リアルとはかけ離れた「社会派〝風〞エンターテインメント」といった趣きだろうか。あるベテラン査察官にドラマについて聞いてみると、「コスプレねぇ」と表情は渋い。
 査察官といえば、一般的には激務の印象が強い。春の連ドラで話題になった『チェイス~国税査察官~』でも、家族を犠牲にして脱税犯を追う姿が描かれたことは記憶に新しい。職場環境改善に向けた取り組みは随分前向きに行われるようになってきたそうだが、それでも、「他部署への異動を申し出る職員もけっこう多い」(同)のだとか。このベテラン査察官、「ドラマを見て、査察官を志す若者が増えないかなぁ」とポツリ。
 なんだかんだ言って、期待しているようだ。

2010年9月13日月曜日

都心ほど古い税務署

 あちらこちらの税務署を訪問すると、古くて床がきしむところもあれば、訪れるのが楽しくなるほど新しくきれいなところもある。
 実はこれ、東京の場合中心部に行けば行くほど古い建物が増える。
 なぜなら、東京の中心部はいまでも地価が高い。建て替えを計画したとしても、仮庁舎の賃料が高く、どうしても修繕や建て替えなどが後回しになってしまうのだという。その結果、築40 年以上という建物がごろごろ残ってしまっているのが現状だ。
 資料によると、明治期などの税務署は当時の絵はがきにもなったくらいで、いま見るとれんが造りや和洋折衷といった建築様式に非常に趣を感じる。現存の築40 年の税務署も、もう少したてば「昭和の貴重な建築様式をいまに残す」となる─かもしれない?

2010年9月7日火曜日

新議員会館はホントに豪華?

新国会議員会館に行った。公開されるやいなや「豪華すぎる」と世間の批判を浴びたこの新議員会館だが、本当に豪華なのだろうか。
扉やテーブルなどが木目調で統一された事務所内は、あくまで木目“調”。よく見ると合板で、なんとなく安っぽさが漂う。応接用のソファーなどはそれなりに頑張っている感じもするが、秘書のいる部屋などはすべて通販か大型激安家具店でそろいそうな質の机やいすだ。実際はどうか分からないが、それほど豪華な印象は受けなかった。
 一方で、豪華だと思ったところ、それは「空間の使い方」。特に1階は、いったいなぜあそこまでだだっ広いのか。エレベーター近くのスペースなど、街中のビルなら座れる休憩スペースを設けそうなものだがそれもなく、ひたすら広い。開放感はあるが、よく考えたらこれは豪華というより、ムダ?

2010年8月23日月曜日

クラブ、キャバクラの調査

夜の接待が減ったというものの、繁華街には社長ら常連客が

集う。クラブやキャバクラなどの現金商売は、税務調査もかな

り大変だ。

現役調査官によると、「客を装って調査しているのに調査官と

ばれては元も子もない」という。中には、女の子に「ねぇ、

同伴してぇ…。今月ちょっときつくて。成績上げないと罰金が

きついんだ…」と、同伴を迫られることも。

このとき、返事に困り窮していると場は白けてしまう。

それだけではない、実は、この会話の中にも、調査官として

見逃せない言葉が入っているのだ。つまり、「罰金うんぬん」。

もし、罰金を取っていれば、罰金一覧票があり、帳簿に記載

しておかなければならない。

現況調査は、“楽しみながら”されど“やることはやる”が基本。

さて、料金の支払いは「それは仕事なのだから経費」という。

2010年8月16日月曜日

国のコスト意識 発想の転換を

衆参議院会館の建て替えがこのほど完了した。
新会館への引っ越しに合わせて、これまで議員
会館で使用されてきた備品の多くが廃棄処分さ
れることに。中でも注目は“議員の机”。

一本の木から作り出されたという高級品で、老舗
百貨店「三越」の特注品。加えて、国会議員が代々
使用してきたという逸品だけに、なんとももったい
ない話である。ただ、多くの机が議員秘書や会館
職員に“タダもらい”されることになっており、“再利用”
先はすでに見つかっているようだ。 

しかし、オークションに出品するなどして売りに
出せば、「代々、政治家が使用してきた」という
プレミア価値もあることだし、それなりの値が付きそう
なもの。国庫に貢献するかたちで“再利用”する道も
あったのではないかと首をかしげたくなる。

2010年7月22日木曜日

「税理士は若いのを選べ」?

若いのを選べといっても、これは税理士事務所の
職員にとっての話。
例年8月に行われる税理士試験が今年も目前に
迫ってきているが、これに受かっただけでは税理
士にはなれない。実際に税理士として登録するた
めには、2年間の実務経験が必須なのだ。
登録する際、試験合格を証明する書類と共に、
「在職証明書」も添付する必要がある。
たとえば税理士事務所に勤務している職員などは、
実務経験の証明を税理士事務所の所長から
「在職証明書」にハンコを押してもらうことで行うの
だが、ここで思わぬトラブルが発生したという人が
いる。
事務所で唯一の税理士だった所長が突然亡くなり、
誰もその職員が2年以上実務経験を積んでいたこと
が証明できず、泣く泣く別の事務所でさらなる実務
経験を積む必要が出てしまったという。

2010年7月12日月曜日

#zeirishiで税理士ネタ雑談

140 文字以内の「つぶやき」をインターネット上に投稿
するツイッター(twitter)が大人気だ。
相手を「フォロー」すれば、その人のつぶやきが時間順
に表示される。芸能人や政治家のほか、ソフトバンクの
孫正義社長、元ライブドア社長のホリエモンこと堀江貴
文氏といった話題の人物もツイッターを利用中。
時には重大な情報がつぶやかれることも。
一定の話題についてつぶやきたいときは、
「半角スペースと#」が活躍。

たとえば「#zeirishi」で検索すると、「半角スペースと
#zeirishi」を付けて書き込まれた、税理士関連のつぶやき
が一挙に表示される。
税理士試験を頑張っている人、最近の税務署にはキレイな
女性職員が増えた気がするとつぶやいている人、いろいろ
なつぶやきがありなかなか興味深い(検索結果はタイミン
グにより変化)。

2010年7月5日月曜日

後継者にバトンタッチしたが…

65歳引退を宣言していた某税理士。

60 歳を超えて後継者の息子税理士を代表に据え、

本人は会長職に就いた。「引退までの間は息子をサポートする。

それからは自力で頑張れ」というのが口癖だった。そのため、

代表は譲ったものの、細かなことにも口出ししていた。

ところが、65 歳を迎えても、引退どころか経営への口出しも

これまでと変わらない。金庫の実質責任も会長がまだ握ったままだ。

確かに、昔と違い65 歳はまだ十分に働ける。

ただ、この状態にスタッフも後継者を責任者と感じておらず、

会長の顔色ばかりをうかがっている。

そのため、後継者は、十分な力を発揮できない状況だ。

引退宣言した税理士はいま69 歳。後継者も40 代も半ばを迎える。

端から見ていると、後継者は年々自信をなくし、

父親の会長税理士はますます元気になっている。

2010年6月21日月曜日

税制議論に未練たらたら!?

昨年末からスタートした政府税制調査会。

鳩山内閣の総辞職や、参院選を目前に控えている
ことから、最近ではめっきり動きがなくなってしまった
が、昨年末にかけては多いときで週に2回の本会議
を開いていた。

もちろん国会会期中だったため、税調の開始は国会
審議終了後の午後5時、終了は決まって午後7時。
数時間にも及ぶ国会審議の後に、2時間の税制議論。

さぞ疲労がたまったことだろう。ある税調首脳が、
本会議終了後、秘書に「頭がクラクラする」とぼやいて
いたことがある。還暦をとうの昔に迎えたご老体にむち
打って、税調を引っ張る姿に感動すら覚えたものだが、
この税調首脳は今回の参院選を機に政界引退が決定
している。

しかし、これから本格化する税制議論に未練たっぷりの
ように見えて仕方がない…

2010年6月15日火曜日

大量のコンピューターはいずこ…

もはや、なくすことなど考えられない状況になっている
「e-Tax」。現在の利用率は50%近くということで、
特に「最寄りの税務署まで30 キロメートル」といった
地域での効果は絶大となっている。

利用率50%近くということはそれだけ膨大なデータを
処理・管理していることになり、となれば巨大なサーバー
がどこかに用意されているであろうことは想像に難くない。

その巨大サーバーがどこにあるかが気になるところだが、
サーバーの所在について確認すると、「非公開」だという。
確かに全国の納税者情報を管理しているものだけに、
物理的なテロにでもあったら一大事。
非公開にもうなずける。

今日もどこかでひっそりと、国民の情報を管理するために
稼動中のサーバー―想像すると昔のSF映画のようだ。

2010年6月8日火曜日

後がコワい? 納税者メシ

税務調査はにぎやかな街中で行われるとは限らない。
時には人里離れた、自然あふれる農村地区が舞台と
なることもある。

丸一日かけての調査では、昼食を出先周辺でとること
になるわけだが、近くにコンビニすらない状況となると
それも難しい。そんなとき、調査対象の納税者が職員
に手料理を振る舞うことがある。

そこは規則正しい国税職員、丁重にお断りする。
ところが、相手が田舎暮らしの高齢者だと、
「人情からどうしても断りきれないこともある。

人恋しさゆえと分かるとなおさら…」ということもあるよう
だ。しかし、優しかった納税者も後で修正申告となると
「ウチでご飯食べさせてやったのに!」と、文句を言って
きたケースがあるというから困ってしまう。

気遣いがうれしいやら後のトラブルが怖いやらの
「納税者メシ」である。

2010年5月25日火曜日

「バット」が喫煙者を救済!?

新聞記者にたばこ。こんなイメージも強いようだが、
「当たらずも遠からず」、一般サラリーマンの喫煙者が
減る中で、記者の喫煙率はかなり高いほうと思われる。

そのため、10月からのたばこ税の引き上げは、
かなりの痛手なわけだが、芥川龍之介や太宰治ら
文学者にも愛された両切りたばこ「ゴールデンバット
(通称バット)」に関心を持つ記者も増えている。

現在、標準的なたばこは1箱300円前後だが、
このバットは140円。日本で最も歴史のあるたばこは、
日本で最も安いたばこ。
バットの安さは、税額が一般のたばこより安いことに
関係する。バットは税法上、「旧3級たばこ」。

たばこ税法附則第2条「税率にかかる経過措置」により、
軽減税率が適用される。今回の引き上げで、一般の
たばこは1本当たり3.5円アップする。バットはというと
1.662円の引き上げだ。
バットは喫煙者を救済してくれるのか…。

2010年5月17日月曜日

口蹄疫災害ふるさと納税で支援

最近、故郷の宮崎へ帰省した。県内を車で走って驚いたのが、主要道路には必ず関係車両の「消毒ポイント」が設けられていること。口蹄疫が発生したとは聞いていたが、ここまで大騒動になっているとは知らなかった。

すでに8万頭近い牛・豚が殺処分の対象となったのだからおぞましい。そんな中、インターネット上で「ふるさと納税」を活用し宮崎への支援を呼びかける動きが出てきた。

動画投稿サイトには、ふるさと納税の方法を紹介する動画が投稿され、再生数は5万件を突破。「自分も力になれないものか」とは思うが、なかなか踏ん切りがつかない。だが、ふるさと納税なら税の恩典もあるのでやってみることにした。

控除額には期待していないが、「税が安くなる」というのは、思った以上に「最後の一押し」効果があることを実感。高所得者ならなおのこと…?

2010年4月26日月曜日

「国税といえば『チェイス』」となるか

NHKで連続ドラマ「チェイス~国税査察官~」が始まった。

久しぶりにスポットライトが当てられた「国税査察官」。
同ドラマの中で「有名になり過ぎていまはマルサと言わない」というせりふがあったが、「マルサ=国税査察官の隠語」という構図が有名になったのは間違いなく昭和62年に公開された映画「マルサの女」の影響だろう。

ところで、本ドラマには「マルサの女」の続編である「マルサの女2」(同63 年公開)で東大卒のキャリア役を演じた益岡徹が、現場一筋の査察官役として登場していたりする。
見た人ならばすぐに気が付くこの演出、恐らく意図的なものだろう。

「国税査察官といえば『マルサの女』」という図式は固いが、今後「いまはマルサと言わないらしい」ということが有名になるかどうかは、ドラマの出来次第だ。

2010年4月19日月曜日

査察ドラマに「痛PC」

当局職員大注目のNHKドラマ「チェイス~国税査察官~」。主人公の査察官・春馬草輔(江口洋介)の部下として、窪田鉄雄(田中圭)という若手が登場する。

この窪田査察官、専門用語が分からないなど少々頼りないが、「ITに強い」のが売り。彼のノートパソコンにご注目。漫画絵の美少女でデコレーションされたオタク仕様だ。

マイカーの表面をアニメやゲームなどのキャラクターで埋め尽くしたオタク仕様車を「痛車(いたしゃ)」と呼ぶが、窪田査察官の場合は「痛PC」なのである。査察の情報が入ったあのパソコンは、恐らく私物ではないだろう。制作チームはリアリティーにこだわったという。

では、査察とは、職場の備品を堂々と痛PC化してもしかられない環境なのだろうか。ちょっとうらやましい。

2010年4月12日月曜日

顧問税理士を使い倒す!?

異業種交流会に参加したとき、ある社長が「うちの顧問税理士は、記帳と年末調整、決算、確定申告以外特別なことはしてくれない」と不満を漏らしていた。

というのも、その席にいた別の社長の「最近顧問になった税理士からの情報で、ビジネス拡大ができた」「キャッシュフロー経営が確立され、資金繰りであたふたしなくなった」という話を聞いたためだ。

顧問税理士を代えてよかったというこの社長の会社、最近はた目で見ても元気になり、かなり経営も順調のよう。不満を漏らしていた社長は「長い付き合いだから、いまさら税理士を代えるキッカケがない」と言う。

つまり、キッカケさえあれば、顧問税理士を代えたいという気持ちがあるようだ。その席にいた別の社長たちも、良き参謀=税理士で、こんなにも会社が変わるのか―と関心ひとしおだった。

2010年4月5日月曜日

専門家委員はかなり薄給?

政府税制調査会の下に設置された専門家委員会。神野直彦関西学院大学教授ほか、10人の専門家が委員を務めている。 

ところで、各専門家に対して専門家委員会の会合1回当たりに支払われる日当は2万円前後。民主党議員からは「あまりに薄給。先生方の処遇についてもっと考えるべき」という声も上がっているという。 

しかし、当の税調は「名誉でかつ重要な会議なので、日当とは関係なく、積極的に参画していただいている」として、現在の日当を維持する考えのよう。

確かに「政府税調の専門家委員を務めた」とあれば経歴に箔(はく)が付く。とはいえ、委員のほとんどは名だたる大学の教授クラス。すでに十分な地位と名誉をお持ちの方だ。金額の問題ではないが、もう少し「感謝」の気持ちをかたちにしてもよいのではないか…。

2010年3月23日火曜日

税金は「取られ」ません

先ごろ、日本プロ野球機構(NPB)主催の新人選手研修会が行われた。

12球団の新人選手および新任アンパイアが1日で「ドーピング」「税金」「薬物」「暴力団」「インタビューへの対応」などについて学ぶというもの。

少し詰め込み過ぎの感もあり、もともと座学に慣れ親しんでいなさそうなアスリートの集まりだけに、真剣に聞いている選手もいれば、寝ている選手、隣と筆談する選手もいるなどさまざまだった。 

だが、税金研修の講師を務めた税務職員が、最後に「多くの人に影響を与える皆さんだからこそ、税金を『取られる』という言葉を使わないように気を付けてもらいたいと思います」という話で締めくくると、「そうか、『取られる』わけじゃないんだ」と目からウロコが落ちたように言っている選手を発見。恐らくこの言葉だけでも脳裏に刻まれたのではないだろうか。

2010年3月15日月曜日

〝大物〟ほど確定申告がヒマ

「平成の脱税王」と呼ばれた首相の影響で全国各地の税務署で国民が大暴れ…ということもなく、今年も所得税の確定申告は幕を閉じそうだ。

確定申告期間は、税理士業界の繁忙期。顧客の申告書作成などを一気に片付けるため、スタッフ総出で残業に追われる税理士事務所も多い。

そんな中、てんてこ舞いの同業者を横目に「毎年この時期は暇だな~」という税理士のセンセイもいる。

税理士に税法を説くほどの権威で、税理士を対象としたセミナーや講演の中心的存在ともなると、生徒らが大忙しで集まれない確定申告期間は暇なのだ。

仕事の予定表は、確定申告期間中だけスカスカ。確定申告終了と同時にビッチリだ。確定申告が「暇だ」という税理士がいたら、超大物かその対極かどちらかだ。

2010年3月8日月曜日

駆け込み確定申告

所得税の確定申告の真っ最中だが、この時期、税務署同様に忙しいのが税理士事務所だ。不思議なのが、3月の申告期限ギリギリになると極端に忙しくなる。

所長に話を聞くと「顧客には早く資料をくれるように頼んでいるが、いつもギリギリにならないと送ってこない」と言う。「この時期の職員の残業代はバカにならない」と頭を抱えていた。

一方で、実に効率良く確申期を乗り切っている税理士がいた。顧客が資料を送ってくる時期で報酬を変えているのだ。確申スタート前に申告資料を提出してくれたら通常料金から30%引き、3月に入って提出したら30%増しにした。すると、ちょうど良く仕事が配分された。

結局、この時期の会計事務所の売り上げは変わらない。また、職員の残業も減ったことから、「全体のコストからすると確実にプラス」と一石三鳥だったと語る。

2010年2月22日月曜日

税務署有名人リストの使い道?

納税者の住所や収入などあらゆる情報が集まる税務署。数年前までは「納税者番付」を公開していたことからも分かる通り、有名人を含め個人情報がギッシリ集まっている。

ある税務署長と話していたときのこと。たまたま有名人の話になり、「この辺りには有名人も多く住んでそうですよね」と尋ねると、その税務署では、管轄内の有名人を別途リスト化しているとの話。

個人情報になるため、一般にはお目にかかれる代物ではないが、内容は詳細にわたるらしい。気になるのは、この「有名人リスト」の使い道。税務調査時にも使われると単純に思ってしまうが、意外にそうでもないようだ。

記者の推測では、どうも「確定申告イベント」の人選にでも使われているようなのだ。ただ、この「有名人リスト」、どの税務署にも存在しているわけではなさそう

2010年2月15日月曜日

「税理士バー」が開店!?

「坊主バー」など、お酒を片手に気軽に相談できる取り組みがはやっているが、確定申告期間の2月20 日にはなんと「税理士バー」が開店する。

これは、東京・新宿区のゴールデン街にあるバー「無銘喫茶」を会場に、税に関する無料相談を受けるというもの(ドリンク代は実費)。主催するのは、東京・新宿区の高橋創税理士。

「新宿で働いている人も気軽に相談できるよう場を設けたかった」と言い、「最初は思いつき」と笑う。

当日はこのためにユニットを組んだ「確定申告ガールズ」もお出迎え。高橋税理士は「赤字は覚悟の上だが、楽しみながらやりたい」と話す。

高くなりがちの「士業」の敷居をどれだけ低くできるか――新しい取り組みに注目だ。なお、同バーは3月3日、10 日、14 日にも開店予定。「何かあれば、TEL 03-5761-7122 まで連絡ください」と高橋税理士。

2010年2月1日月曜日

国税関係タレントはツラいよ!?

宣伝広告に起用した芸能人に不祥事を起こされた企業は、契約打ち切りなど、厳しい対応を取る。広告費はパー、イメージダウンも招き、怒り心頭なのも当然だ。

これは国税当局も同じこと。特に怒りが激しいのはやはり「税の不祥事」。昨年秋、有名な脳科学者が、巨額の申告漏れを東京国税局に指摘された。同局職員はいまもカンカン。

というのも、同局は以前、主催する租税教育セミナーの講師に彼を招いていたのだ。広告起用まで行かずとも、接したことのある有名人を当局は〝身内〟と見なしている印象を受ける。それだけに怒りも大きいのだろう。

講師でこれだから、確定申告キャラクターが脱税でもしたら…と恐ろしいことを考えたが、今年は芸能人ナシ。心配はなさそうだ。

2010年1月25日月曜日

e-Tax普及のカギは税務署長!?

所得税の確定申告を控え、税務署ではe-TaxのPRを盛んに行っているところだが、利用率向上に向け署長の努力も日増しに激しくなっている。 

都内のある署長は、「納税者にe-Taxを利用してもらうには、住基カードの普及が大前提」と考えた。そこで思い付いたのが、税務協力団体の会員については、団体側で住基カードの一括申請ができる体制を構築するプランだ。

その署長は、地元の協力団体や自治体に熱心に働きかけ、見事にこれを実現。その結果、住基カードを持っていなかった協力団体の会員約2千人の手元に住基カードが行き渡ったという。 

住基カードを、団体で一括申請したケースは、「全国でも恐らく初めて」(青申会会長)。広報予算が削減され、大々的なPR戦略も取れない中、現場の各地の署長はアノ手、コノ手を考え今日も東奔西走している。

2010年1月18日月曜日

会計事務所の承継も大変

企業と同様に、会計事務所も事業承継問題で頭を悩ませている。

何せ、会計事務所を引き継ぐためには、後継者も税理士資格を持っていなければならない。そのため、大学卒業後、資格を取らせるために就職をさせず、試験勉強だけをさせているケースも珍しくない。

某地方の税理士の息子の場合、所長税理士の意向で東京にマンションを借り資格学校に通わせている。その費用、月に50 万円以上というから所長税理士も大変だ。それでも「大学を卒業して就職していないと地元では目立つ。顧問先などの社長らも見ているので具合が悪い」と語る。

最近は、税理士試験も難しくなっている。そのためかこのご子息、東京生活もすでに3年を経過した。ちなみに合格した科目は1科目。残り4科目に何年かかるか所長税理士も「気が遠くなる」とポツリ。

2010年1月12日火曜日

政治家が使う「一丁目一番地」

昨年の流行語大賞で「政権交代」が選ばれたが、政治関連の流行語ならぜひとも押したい言葉がほかにある。「一丁目一番地」だ。 

政権交代後、与党議員がことあるごとに使っているこの言葉。「家計に刺激を与えるのが連立政権の一丁目一番地」という昨年10月1日の鳩山首相発言のように、意味合いとしては「優先順位が高い施策」といった感じだ。 

国会の会議録を調べると、いまの意味で使われている最も古い例は昭和60年2月15日の予算委員会における村田敬次郎通商産業大臣の発言。以後コンスタントに使用されているが、平成21年には飛躍的に使用回数が増。同20年に9回だったのに対し、同21年には実に21回を数えた。

由来としては昭和32年から放送された同名のラジオドラマなどが考えられる。流行の理由や由来を詳しくご存じの方はぜひ編集部までご一報を